お知らせ

東北地方太平洋沖地震の災害医療支援隊(第一陣)の派遣について

岐阜県医師会

 東北地方太平洋沖地震の被災によるご遺体が多く、医師にしかできない検視、死体検案業務が滞り、ご遺体を荼毘に付すことができない状況である被災地の支援のため、岐阜県医師会では、災害医療支援隊(第一陣)を平成23年3月16日から18日まで派遣することになりました。

 岐阜県医師会・小林 博会長、岐阜市医師会・種村廣巳岐阜市民病院副院長、可児医師会・明石克彦アカシクリニック院長の3名の医師と、岐阜県医師会職員2人の計5人が1チームとなり、16日午前11時20分に岐阜県医師会館を出発、宿泊施設として提供していただいた宮城県警察学校に向かいました。仙台市まで残り65km地点からは交通事故のため一般道を走行することになり、吹雪で道路はアイスバーンという悪条件も重なりましたが、走行距離840km、約11時間30分で宮城県警察学校に到着することができました。

宮城県医師会での物資引き渡し
右から、種村・市民病院副院長、
2人目が小林 博・岐阜県医師会長、
3人目が宮城県医師会職員、
一番左が明石院長)
名取市役所の安否情報掲示

 翌17日は午前8時00分に宮城県警察学校を出発し、宮城郡利府町のグランディ21・総合体育館に向かいました。同施設内で午前9時30分から岐阜県警との共同作業で検視業務に就きました。次々と運ばれてくる遺体を、宮城県警や岐阜県警が引き取り、医師、歯科医師が検視を行いました。

 ご遺体の8割が身元不明であり、身元不明者には詳細なご遺体の特徴記録とDNA鑑定するための心臓血採取を行いました。岐阜県医師会チームは十数体の死体検案をおこないましたが、中に3歳の男児が含まれており、検視場に隣接して設けられている安置所から、遺体確認をした母親の号泣を聞きながら、さらにつらい気持ちで作業を行わなければなりませんでした。

利府町グランディル21総合体育館の
不明者確認受け付け
検視医の打ち合わせ

 3月18日の未明に岐阜へ帰ってまいりましたが、第二陣が20日午後から同じ宮城県に向けて出発し検視業務に就いています。

 このような大災害時にはまずDMAT(災害派遣医療チーム)をはじめとした救急医療活動が必要ですが、一方では多数の犠牲者(死者)が生じた場合には、警察庁、自衛隊、各都道府県などの関係行政機関さらには関連する医学会(例えば日本法医学会)、日本医師会、歯科医師会及び各都道府県医師会・歯科医師会が連携し、いち早く医師・歯科医師を動員させ、一日も早く身元が分かるように検視を進め、ご遺体を荼毘に付せるよう措置を講ずることも重要な支援の一つであると思われます。

名取市役所の安否情報掲示 災害医療支援隊緊急車両

 ライフラインもわずかずつですが復旧に向かい、物資の流通も始まりました。また、新たな命の誕生や、80歳の祖母と16歳のお孫さんが10日目に救出されたというニュースは、被災地の方々にも元気と勇気を与えていただいたのではと思っています。

 このたび被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げるとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に深くお悔み申し上げます。