県民の皆様へ

かかりつけ医・まちの病院案内

かかりつけ医とは?

「かかりつけ医」を持ちましょう
~病気のときも、元気なときも、あなたの健康を支える身近な医師~

岐阜県医師会からのメッセージ

 皆さまの健康と安心のために、日ごろから「かかりつけ医」を持つことは、医療を受けるうえでの大切な第一歩です。
 かかりつけ医とは、最新の医療情報を熟知し、日常的に患者の健康状態を把握し、病気の診断・治療や健康相談など、健康に関するあらゆることを気軽に相談できる医師のことをいいます。必要に応じて専門の医療機関へ適切に紹介し、地域医療・保健・福祉を担う総合的な能力を備えた、身近で頼りになる存在です。信頼できる医師との関係を築くことで、安心して継続的に医療を受けることができます。
 近年、医学の進歩に伴って診療科の細分化や専門領域への分化が進み、高齢化の進展により複数の慢性疾患を抱える方が増えています。そのような中で、「総合的な診療」を行うことができる「かかりつけ医」の重要性が、再認識されています。
 例えば、心不全・糖尿病・慢性腎臓病・がん診療などの分野では、きめ細やかに診るかかりつけ医(月1回程度)と、臓器に特化した専門外来(3~6か月ごと)を併用する「複数主治医制」が望ましいとされています。
 また、かかりつけ医は患者の背景や既往歴、治療中の疾患や検査結果などを把握し、訪問診療や在宅医療の拠点としても機能します。さらに、ACP(人生会議)について理解を深め、地域に根ざした医療を提供します。
 かかりつけ医の役割は、単なる病気の治療者にとどまらず、「健康というゴールに向けて共に歩む伴走者」であるといえるでしょう。

1.かかりつけ医の主な役割

 かかりつけ医は、国や医師会が示す地域医療の中で、皆さまの健康を支える重要な役割を担っています。

①総合的・継続的な診療

 日常の健康相談をはじめ、病気の診断・治療を行い、生活習慣病の管理や健康指導などを通して、総合的かつ継続的に健康を見守ります。

②医療の橋渡し役

 より詳しい検査や専門的な治療が必要な場合には、かかりつけ医が適切な医療機関を紹介します。どこを受診すればよいか迷うことなく、最適な医療につながることができます。

③在宅医療や介護との連携

 通院が難しい方には訪問診療を行い、ケアマネジャーなど介護関係者と協力して包括的な支援を行います。ふだんの健康状態をよく知る医師がいることで、在宅療養に移行する際も安心してサポートを受けられます。

④予防医療と救急時の対応

 健康診断や予防接種の実施、生活習慣の改善支援を通して予防医療を推進します。また、急な病気やけがの際には初期対応を行い、夜間や休日の地域医療体制とも連携して対応します

2.かかりつけ医を探す・知るための情報

 ご自身に合ったかかりつけ医を見つけるために、以下の公的な情報源をご活用ください。

■医療情報ネット「ナビイ」(厚生労働省)

 全国の病院・診療所・薬局の情報を検索できる国のシステムです。診療科目や提供している医療内容などを確認できます。

■かかりつけ医に関する公的情報

 かかりつけ医の意義や、国が推奨する「上手な医療のかかり方」については、以下も参考になります。

3.在宅医療が必要になったときの相談先

 自宅での療養(在宅ケア)を安心して行うためにも、日ごろから信頼できるかかりつけ医を持つことが大切です。
  • •すでにかかりつけ医がいる場合:訪問診療や往診の可否について、まずは直接相談してみましょう。
  • •入院中の場合:入院先の地域連携室や看護師に、自宅で療養したい旨を伝えることで、在宅医療を実施できる医療機関を紹介してもらうことができます。

結びに

 信頼できるかかりつけ医を持つことは、ご自身の健康を守り、安心して暮らすための大切な備えです。
 岐阜県医師会は、地域の皆さまが安心して医療を受けられる体制づくりを今後も進めてまいります。
 この情報が、皆さまの医師選びや健康づくりの一助となれば幸いです。

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